一昨日(2019 年 11 月 30 日)の記事です。
この程、T 社から登場した
コンパクト SUV 「ライズ(RAIZE)」に
試乗できましたのでそのレポートを。
≒ ダイハツ ロッキー
「ライズ」はダイハツ開発・生産のクルマで、
同時に登場した「ロッキー」の兄弟車。
見た目にはフロントマスクに
差異があるのみでほぼ同じクルマです。
実車チェック
試乗車のグレードは Z。
最上級グレードです。
試乗車は 2WD(FF)ですが、
全グレードで 4WD も選択可能です。
エクステリア
見た目にはシンプル。
万人受けするスタイルですね。
個人的印象としては悪くないです。
ただ、フロントグリルについては
ライズではなくロッキーの方に
好感を持ちます。
RAV4 に似たグワっと開いた口の
ようなグリルはちょっと好きになれません。
優秀なパッケージ
座席空間
では車内へ。
このシート、なかなか良いです。
座り心地もよく、サイドサポートも
それなりにあって身体の収まりがいいです。
レッドのステッチもおしゃれですね。
画像失念ですが、
後席もボディの大きさを考えれば
広いと言えます。
前席より少し高めに配置され
乗車時の圧迫感もありません。
大人 4 人が快適に過ごせると思います。
荷室
こちらも十分な空間が確保されています。
試乗車はスペアタイヤが設置されていましたが、
それをレスとすれば床面下には
さらに広大なスペースが広がります。
スキー中積みは?
ここでスキーヤー的チェック。
後部座席を倒した状態で
荷室長さは約 150cm。
私のスキー(170cm)は
対角線上に配してやっと乗るかどうか、
という感じ。
仮に積めたとしても、
他の荷物を載せるときに
色々と制約が出ることは間違いなさそう。
ですので、残念ながらこの時点で
このクルマは選択肢から脱落……
試乗!
では試乗タイム。
運転席に座り、エンジンスタート。
まず目を引くのはメーター。
左側の液晶ディスプレイ表示は
設定により 4 種類から選択可能。
デザインも結構凝ってます。
その一方で右側のスピードメーターが
旧来のデジタル表示なのは残念。。。
走り味
今回はディーラー周辺のプチ試乗。
条件としては交通量多めということもあり、
快適に流すという状況はありません。
ですので、街乗り想定の感想です。
軽やか
搭載エンジンは 1.0L ターボ。
走り出しの反応は少し間があります。
が、すぐにターボ加給が立ちあたり
気持ち良い加速を味わえます。
自然吸気ですと 1.5L エンジンに
匹敵するパワーを発揮するという
このエンジンは重量 1t を切る
軽量ボディを動かすには
必要にして十分。
操舵感も軽やかで、
街なかを軽快に走ることができます。
車庫入れラクラク
ライズにはオプションですが、
パノラミックビューという機能もあります。
やっとT 社系でも採用
するようになったこの機能、
車庫入れ、駐車場へ止めるときなどに
大変重宝します。
またこの拡張として、
駐車時のステアリング操作を
補助してくれる
スマートパノラマパーキングアシスト(オプション)も
ありますが、こちらはなぜか 4WD 車には
つけることができません。
気になる点は……
では、最後マイナス面をいくつか。
乗り心地
評価は低め。
路面の凹凸を細かく身体に伝えてきます。
DNGA はボディ剛性を高めて分、
足回りも硬いセッティングのためでしょうか。
某ジャーナリストの方の感想によれば
16インチ仕様のモデルは多少良いとのこと。
ただ、そうすると下の G グレード以下を
選ぶ必要があり、ACC などの
快適装備が選択できません。
高速道路をゆったりと流したい。
という用途には対応してくれないんですね。
ここいら辺には矛盾を感じます。
また、試乗車は 2WD。
4WD ではリアサスペンションの
構造が少し変えてあって、
さらに重量も少し増す事から、
多少の しっとり感を感じられるのでは?
電動パーキングブレーキ
快適性でもう一つ。
「ライズ」のパーキングブレーキは、
ご覧の通り、運転席サイドのレバー式。
個人的にはそろそろこの
クラスにも電動パーキングブレーキが
搭載されても良いかと
思われるところですが、
オプションでも選択はできません。
関連して ACC の制御でも
停止までは行いますが、
保持はできず数秒でブレーキは
解除されてしまいます。
遮音性
エンジンはパワフルですが、
遮音性は低めのようで
回転を上げると耳につく 3 気筒の
エンジン音も心地よいとは言えません。
売れるでしょう
と、最後に難癖をつけましたが、
コンパクトサイズで価格は安く、
動力性能は必要にして十分、
使い勝手もなかなか良い。
となれば、このクルマ、売れるでしょう。
ディーラーの営業さんも
その反響に驚き、急遽試乗車を入れた
とおっしゃっていましたし、
受注数も上がってきているようで。
現時点で納期は 2 ヶ月ほどに
なっているようです。
ただし、じっくり見てみると、
至るところにコストダウンの
苦心の跡?が見て取れます。
長く付き合うクルマですから、
その辺りが許容できる方であれば、
買って損はしないかと。
質感と言う視点でみると、
旧カローラとさほど違いは感じません。
あちらは新型で 3 ナンバーボディと
なってしまったので
(その分かなり上質なクルマになりました)、
5 ナンバーこだわり派の中から、
意外とこちらに流れてくる
人も出てきそうな印象です。
したっけ。