今回はちょっとマニアックに。
SUBARU からのこのリリースについて
ワタシの知識を総動員して
できるだけわかりやすくお伝えしてみます。

概要

リリースをざっくりまとめますと、

SUBARU と AMD は運転支援システム
アイサイト の次世代版の開発において
ステレオカメラの認識処理と AI 推論処理を
融合し最適な判断結果を出力可能な SoC の
最適化に関する協業体制をしくことになった

というものです。

過去の蓄積ベース + AI

現状のアイサイトといえば、
これまで実施に道路を走って
得たデータを元にその制御を組み上げる
というやり方でやってきました。

この分野で 30 年以上に渡る
開発期間を持つ SUBARU は他社に先んじて
制御の先進性などで抜きん出ていたのは
間違いありません。

ただ、今後はそうも言ってられない、
ということで今後はアイサイトの開発に
AI 技術を投入していこうということで
新たな研究拠点「SUBARU Labo」も立ち上げましした。

AMD とは

では、ここで用語解説。
リリースにある AMD という会社について。

パソコン(以下 PC)にちょっと詳しい方なら
わかると思いますが、
その頭脳とも言えるマイクロプロセッサを
生産するアメリカの企業です。

マイクロプロセッサ分野では
知名度シェアとも Intel に
譲りますが最近の成長は目覚ましいです。

例えばお使いの PC に AMD の
ロゴが貼ってあったりするかもしれません。

次に説明する SoC といえば
ザイリンクス社が有名だったのですが
AMD に買収されました。

SoC とは

一般的に「ソック」と呼ばれます。
SoC は、1 つの半導体チップ上に
システムの動作に必要な機能の多く、
あるいは全てを実装するという設計手法、
また、その手法を使って作られたチップのこと
(System on a Chip の略)。

最大のメリットとしては
1 つのチップに複数のシステムを
組み込むことで小型・軽量化が
図れること。
現在のスマホなどは
この技術なしでは成立しないと言えます。

今回採用された SoCである
「Versal AI Edge Series Gen2」は、
車載利用を想定した信号処理、
AI エンジン※、プロセッサ、GPU※、
通信モジュール、機能安全を含む
セキュリティモジュールなど、
すべてを含んだ SoC となっています。

※ AIエンジン=人工知能(AI)の核となる
  プログラムやアルゴリズムの集合体のこと。
  機械学習などの技術を駆使し、
  データの解析や学習を行い、
  人間の知能に近い判断や予測を行う。
※ GPU=画像処理装置。

高度な処理で高精度な制御を

この SoC は回路設計を任意の構造と
できるのでこの辺を SUBARU が
担当することになるようです。

このテクノロジーを使う
次世代アイサイトは 2020 年代後半に
デビューするとのこと。

ワタシが次に乗るクルマは
この技術を盛り込んだものに
なりそうです。

したっけ。