先日出かけた某スキーショップの早期受注会

こんな板を見かけました。

escort_R

KEI-SKI の ESCORT というモデルです。

パット見はちょっと昔に流行ったショートスキーのようですが、

新コンセプトのスキーであるようです。

 

KEI-SKI といえば、その事業部にいらっしゃるのが、

往年のデモンストレーター誰でも知っている(と思われる)我満嘉治さん

ということでも有名ですね。

 

この受注会でも我慢さん自ら、

お客様に熱心に説明をされていました。

(私は少し遠くから憧れの眼差しを送るだけでしたが…)。

 

で、当日この板について湧いた疑問を

メールにて KEI-SKI さんあてにぶつけてみました。

 

その内容は、

 

「ESCORT の 3 グレードの違いは?」

 

というものでしたが、

ほぼ即日というタイミングでメールの返答があり、

しかも差出人は我満さんご本人!

 

感激の中、その内容を以下にまとめてみたいと思います

(ご本人よりブロク掲載の承諾も得ております)。

 

まず、前提としてグレード構成から。

「ESCORT」は以下の 3 つのグレード展開です。

  • ESCORT
  • ESCORT 1
  • ESCORT 2

 

それではその違いについて、

メールを引用しつつ以下にまとめていきます。

 

構造

ESCORT 1&2

ウッド芯材+グラスによるハンドメイドモデルです。

軽量でグラスらしいしなやかさ、操作の軽快感が特徴です。

ESCORT

PUコアを採用。

価格をいい意味で裏切る、高いコストパフォーマンスが特徴です。

モデル別説明

ESCORT 1

センター幅70㎜、シリーズ最軽量モデルです。

全くの初心者にもストレスのない扱いやすさが特徴で、

歩行やハの字スタンスの保持が容易です。

一方、上級者にとっては、エッジを縦に使ったカービング操作の際

スウィートスポットが小さく、ポジションの正確性が求められます。

この特性は、どこに乗ってどのようにスキーがたわめばカービング

なるのかを理解しやすい、ということにもなります。

初心者には易しく、上級者には難しい、というESCORTの特性

最も現れているモデルと言えるでしょう。

最も効果が期待できる対象

初心者→全く初めてスキーをする方、特に女性やシニア、体重の軽い方、非力な方。

中・上級者→カービングターンをマスターしたい方、ポジションの正確性をさらに高めたいエキスパートスキーヤー。

ESCORT2

センター幅78㎜、セミファットモデルです。

ESCORT1の良さを残しながら初心者はもちろん、

とにかくラクなスキーがしたいアベレージスキーヤーまでカバーするモデルです。

ESCORT2は浮力とスウィートスポットの広さが特徴です。

よりもオールラウンド性が高く、春のザク雪やパウダーでも十分な

浮力があるためオフピステ入門用としても活躍します。

最も効果が期待できる対象

初・中級者→ハの字を早く卒業したい方、小回りやコブ斜面、パウダーに挑戦したい方(上手くいかなくて悩んでいる方)

中・上級者→スキー操作の正確性を高めたい方、それほどスピードは求めていない方やとにかく楽に滑りたい方

ESCORT

ESCORTシリーズで最後に開発されたモデルです。

BDG付き税込で5万円を切るという価格ながら高いパフォーマンスを実現しています。

ESCORT2と同じスリーサイズでフレックス・トーションもほぼ同じですが、PUコアを採用し、

シリーズ最大のスウィートスポットを得ることに成功。1,2と比較すると若干の重量感がありますが、

初心者~上級者、パウダー~パックされたゲレンデ、ズラす~切るといった様々な状況、

用途において、まんべんなく高い評価をいただいています。

最も効果が期待できる対象

初・中級者→ハの字を早く卒業したい方、小回りやコブ斜面、パウダーに挑戦したい方(上手くいかなくて悩んでいる方)

中・上級者→スキー操作の正確性を高めたい方、それほどスピードは求めていない方やとにかく楽に滑りたい方

3モデルの対象別オススメ度

初心者の上達が早い、という3モデル共通の特徴に加えて、、、

初めてスキーを履く方を早くリフトに乗せたい→ESCORT1

カービングターンを習得したい・精度を上げたい→ESCORT1

スウィートスポットの広さ、安定感→ESCORT

硬いバーンでのグリップ力/安定性→ESCORT

オフピステ・パウダー・ザク雪→ESCORT/ESCORT2

正確なポジショニングができ、フィーリングにこだわる上級者→ESCORT2

ESCORTとESCORT 2の違い

初心者~上級者まで、滑り方の違いに関係なく、

誰が乗っても乗りやすいと感じるのは ESCORT。

少しでも軽いスキーを求める方、ウッドコア+グラスの

フィーリング(正確に乗れた時の心地よさ・走り)が解る上級者には ESCORT2。

ESCORT

○安定感、乗り易さ、ズラしても切ってもOK。コストパフォーマンス。

かなり上手い人でも不自由なく使える。

×ESCORT2と比較すると若干重い、ニブい。

乗り手によっては軽快感、しなり、切り替え時のヌケの良さがイマイチかもしれません。

ESCORT2

○軽量・軽快。

ある程度正確にポジショニングできる上級者にはグラスのしなり感、

走り、タッチの繊細さを感じていただける。

わかる人にはわかる、気持ちいいターンフィーリング。

×軽い分だけ、雪質や乗り手によっては不安定感があるかもしれません。

(ポジションのブレ、力の入りすぎに反応しやすい)

 

……と、こんな感じでとても丁寧なご説明をしていただきました。

 

我満さんにはこの場をお借りして改めてお礼を申し上げます

(次の受注会ではできれば直接……)。

 

ところで、このメールの最後に書かれた一文に

私は大いに感銘を受けました。

 

「学ぶ」「気づく」「理解する」という目的においては、

ネガティブな要素も意味を持つことになります。

 

スキー上達には「ネガティブ」要素を理解することも、

決して遠回りではないのですね。

 

うーむ、お財布さえ許せばぜひぜひ欲しいスキーであります。

 

したっけ。