「山ごもり期間」を終え

「一般スキーヤー」となった今、


スキーインストラクターという仕事


について経済面に着目して

書いてみたいと思います。

この仕事に興味ありという方には

大いに参考になるかと。

※以下は 2019 シーズンの私の待遇です。

前提

無資格

まず、私の立場について。

現時点では無資格です。


かつては SIA の資格を持っており、

それなりにレッスン活動も

行っていたので以下の金額例は

それが考慮されている可能性も。

非常勤スタッフ

勤務期間は

学校団体のレッスンの

繁忙期の約一ヶ月強。


ということで、

担当するレッスンは主に

学校の生徒さんがお相手です。


非常勤イントラというと

主に週末のみを想定される方が

多いと思いますがそれとは

少し毛色が異なることにご注意ください。

学校団体レッスン

ということで、主に私が担当するのは

こちらのレッスン。


学校(ほとんど一学年)単位で実施される

スキー宿泊学習のレッスンを担当します。


この場合、給与は日給として

支払われます。

渡しの場合は日額 11,000 円。


例えば、よくあるケースとして

2 泊 3 日のレッスンの場合、

初日は半日、2 日目は 1 日、最終日は半日の

稼働となりますので、

支払われる給料は 2 日分となります。

付帯業務等

学校団体レッスン開催中に

直接レッスンはせずに

他のインストラクターのサポート、

パトロールなど補助的な業務を

行うこともあります。


この場合は時給計算となり、

お給金は 1 時間当たり 800 円です。

常設レッスン

みなさんがまず思い浮かぶ

レッスンがこれになると思います。


直接スクールにお申込みいただく

お客様を対象としたレッスンです。


滞在中、週末には

学校団体レッスンがなく、

常設レッスンのスタッフが

不足している時、

私はその経験を買われて

レッスンを担当したりします。


この場合の給料は

プライベート、一般などの

レッスン形態にかかわらず

1 日(4 時間)で 8,000 円です。


過去のスクールでは

プライベートレッスンで

お客様からご指名を受けると

指名料として幾ばくかの

お金を頂いていたことも。

その他待遇

交通費

私の場合、住まいは埼玉、

スクール活動は福島。


遠隔地での勤務となりますので、

入山・下山時に足代として

支給して頂いています。

宿舎滞在費

ワタクシは山ごもり中、

スクール直営の宿舎にてお世話に

なっておりますが、

宿泊費は「無料」となっております。

ただし、滞在中は「食費」として

1 日当たり 1,000 円が

給与から天引きされます。


3 食きっちりいただけて

このお値段ですから破格と

言って良いでしょう。

スキーウェア

イントラの制服(スキーウェア)

は無償で貸与されますが、

シーズン終了後に出す

クリーニングの費用に

ついては実費負担となります。

スキー道具・小物類

その他道具(板、ストック、ブーツ等々)は

基本的に自己負担です。


ただし、スクールと契約している

ブランドの道具などはスタッフ

特別価格で購入できることがあります。

で、食べていける?

これまで、微に入り細に入り

スキーインストラクターの

待遇について書いてきました。


この業界に興味がある方の

大いなる疑問は「食えるか?」でしょう。


その結論は「期間限定なら」

ということになります。


残念ながらこの国では

スキーインストラクターの

社会的地位は大変低く、

雪がない季節には

この特技を活かすことは

基本的に不可能です。


スキースクールで活動する

周囲の方を見ますとそのご身分は、

  • 自営業(商店、宿泊施設経営)
  • 農業
  • 会社員(週末非常勤)

というのが大半です。


私の様に「夏バイト、冬イントラ」

というのはかなりのレアケース。


残念ながらこの仕事で

一年中食べていけている人を

私は知りません。


一年中滑れるゲレンデで

働く手段もありそうですが、

個人的には冬に楽しんでこその

スキーだと思っております。


したっけ。