2026 年 9 月14日の受注を持って
ついに生産終了となる e-BOXER。

今回はこれまで SUBARU 省燃費部門を支えてきた
このシステムについて深堀りしてみます。

※ この記事でご紹介の「e-BOXER」はストロングハイブリッドではない方です。

e-BOXER とは

SUBARU が開発製造する。
水平対向エンジンとコンパクトなモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。

登場時の名称は「ハイブリッドシステム」。
その後ニッケル水素からリチウムイオン電池に載せ替えなどの
改良時に「e-BOXER」という名前が与えられました。

マイルドハイブリッド?

e-BOXER はモーター出力、燃費への貢献度などから
マイルドハイブリッドと呼ばれることが多いですが、
一般的なマイルドハイブリッドとは以下の点で異なります。

EV 走行が可能

一般的なマイルドハイブリッドは
エンジン駆動が前提でモーターはそのアシストに徹底しますが
e-BOXER は低速域、低負荷走行時などはモーターのみで
走行することができます。

これは変速機(CVT)とモーターがクラッチによって
切り離すことができる構造によるもの。

例えば高速道路の緩い下り坂などで時速 80km 程度で
走行中のときでも EV モードになります。

燃費比較

その効果はわずかといいつつも
燃費に貢献していることは間違いありません。

ここでは通常エンジン車との燃費を比較してみましょう。
以下はインプレッサでの比較例です。

項目e-BOXER搭載車 (FWD)ガソリン車 (FWD)
WLTCモード (総合)16.6 km/L14.0 km/L
市街地モード13.4 km/L9.3 km/L
郊外モード17.0 km/L14.8 km/L
高速道路モード18.2 km/L17.1 km/L

燃費差はわずかですがチリも積もれば……

気になる点

これまで 10 年以上採用され続けた e-BOXER ですが、
気になる点もいくつかありました。

燃費

まずはどうあがいてもストロングハイブリッドに及ばないその燃費。
軽自動車程度の出力に限られるモーターと小さいバッテリーでは
致し方ありませんね。

エンジン始動時のショック

後半のモデルではかなり改善されたようですが、
EV 走行からエンジン走行に移行する際
エンジン始動の振動が感じられること。

エアコン制御

エアコンのコンプレッサの駆動はエンジン出力のみなので
アイドリングストップでエンジンが止まると
エアコンが停止、送風のみとなります。

故に、暑い日は車内の温度維持のため
エンジンが頻繁にかかることになります。

バッテリーが2つ

大々的に語られていないところですが、
e-BOXER 車には以下 2 つのバッテリーが搭載されています。

※モーター駆動用バッテリーは除く。

補機バッテリー

従来のクルマに搭載されているバッテリーと同様に
エンジン始動時と電装品に電気を供給するために使われます。

再始動用バッテリー

もう一つ出力小さめのこのバッテリーは
EV 走行、アイドリングストップ中のエンジン再始動用に
使われます。

このバッテリーが劣化すると
EV 走行、アイドリングストップの頻度が低下し
燃費が悪化します。

S:HEV への橋渡し

このように SUBARU 独自開発の元祖 e-BOXER ですが
少なくなかった弱点を克服した S:HEV が登場したことで
その役目を終えるということに。

ただし、現時点ではまだ「新車で買えます!」
SUBARU 元祖ハイブリッドを入手したい方
急いでSUBARUディーラーへ!

したっけ。