昨日のプチ鉄旅中、越谷貨物ターミナル駅で見かけた真っ赤な機関車。
側面に「Hybrid」と書かれていたので気になって調べてみました。
形式名は HD300 形。JR 貨物で開発された形式です。
既に 2010 年に試作車は製造されていたそうです。
貨物はあまり気にかけていなかったので盲点でした。
貨物駅などの入替用として使われてきた DE10 形の置き換えを目的に製造され、
「シリーズ・ハイブリッド」方式を採用しています。
「シリーズ・ハイブリッド」とは内燃機関(この車両はディーゼルエンジン)を発電機として用い、
そこで生まれた電気でモーターを回して走行する方式の事。
またこの車両には蓄電池も搭載されており、減速時に生じた電気を回収して、
駆動力として再利用する仕組みも持ち合わせています。
先に実用化されている JR 東日本のハイブリッド気動車(キハ E200 形、HB-E300 系)と
同じような仕組みですね。
この方式採用により、DE10 形機関車と比較して、
- 燃料消費量 36% 低減
- NOx 発生量 61% 低減
- 騒音レベル 22DB 低減
の効果が出るとされています。
騒音については従来のディーゼル機関車で最も騒音が大きくなる
起動時にはモーター駆動となることからかなり静かになる印象がありますね。
ディーゼルエンジンが稼働しても充電に必要最低限の回転数で運転されるため、
騒音も低めに抑えられるという事のようです。
現在稼働中の車両は 16 両。
前述のとおり、貨物駅での入替機として使用されていますが、
今後はここで蓄積された実績を本線走行用の機関車開発に生かしていくとのこと。
気動車王国である JR 北海道や四国などはこの新しいハイブリッド機関車登場を
心待ちにしているのではないでしょうか。
個人的には北の大地でハイブリッド機関者が牽く寝台列車の運転を期待したいところですが。。