今回はこだわりマニアックネタ。
SUBARU のストロングハイブリッドシステムについて
誤解が多いようなので、それを
正す意味でもちょっと詳しく書いてみます。

ひねりなさい

この程登場した SUBARUの
ストロングハイブリッド(以下 S:HEV)は
国内では「e-BOXER」という名称を
そのまま流用。
ここは別の名前を与えても良かったと思います。

ちなみに北米仕様では「HYBRID」です。
あちらは初代 e-BOXER がラインナップに
ないのでストレートですね。

SUBARU 開発

S:HEV 登場以前からネット界隈は
密かに盛り上がっておりましたが
その頃から
「トヨタのハイブリッドを流用…」
なる記述が多く見受けられたため、
一般的にはトヨタのシステムを
そのまま持ってきたんでしょ。

と思う方は今もいらっしゃるかも。

ただ、ここで強く言いたい。
あくまで SUBARU 開発です。

部品・技術供与

では詳細。
まず、トヨタ側から提供されているのは
MG1,MG2 PCU 等の電気周りのパーツと
システム制御のノウハウなど。

MG1,MG2 と組み合わされるトランスアクスルは
SUBARU の独自開発です。

このトランスアクスルは
MG と加減速、前後駆動配分を
持っていまして、この内
加減速・前後駆動配分機能は
SUBARU 独自の設計開発です。

そもそもトヨタには機械式 AWD を
実現するハイブリッドシステムは存在しません
(後輪は独立したモーター駆動)ので
ここで別物と判断できます。

2 世代目

このトランスアクスルの社内呼称は TH2B。

T は Transmission、
H は Hybrid、
2 は 2 モータを意味するようです。

末尾の B は 2 世代目という意味のようです。
というわけでこのシステムには
A 型も存在するわけで、
そんな「TH2A」は先代の
北米版クロストレックで燃費対策として
搭載されたものものが存在します。

これは 2L エンジン(FB20)と組み合わされた
プラグインハイブリッドシステムで
これを改良したのが今回の TH2B
ということになります。

エンジンは水平対向!

ここまででその独自性の高さは分かって
いただけたかと思いますが
このトランスアクスルに組み合わされる
エンジンはもちろん水平対向!

型式は FB25 となり
2.5L に容量アップ。
国内展開としては FB20 のままでも
良かったのでは?
とも思いますが北米での今後の
展開などを考えると
これで妥当だったのでは。

今後、国内コンパクトモデル向けとして
FB20 + TH2B が出るといいなぁ
という淡い希望を持ったりして。

生産能力向上

新型フォレスターが発表されましたが、
受注比率としては S:HEV 比率が高く、
1 年近い納車待ちが発生している模様。

S:HEV を心待ちにしていた人が
どれだけ多いかというところです。

現在、工場での TH2B の生産能力は
まだ立ち上がり段階で余力を残しているようですから
増産体制を早く構築して納車待ちが
少しでも減るように、他車種展開が
スムーズに進むよう祈るばかりです。

したっけ。