ちょっと、というか
かなりイラッとしたお話。
しょせんは民と民
以下概要を。
竹本直一 IT 担当大臣は 2020 年 4 月 14 日の
記者会見で、日本の「はんこ文化」が
テレワークの妨げになっているとの
指摘について
「民・民の取引で支障になっているケースが多い」
との認識で、ただ具体的な対応策については
「民間で話し合ってもらうしかない」
「役所との関係ではそういう問題は起きない」
「しょせんは民・民の話だ」
などと宣ったそうな。
ちなみに、竹本氏は
行政手続きのデジタル化を進める担当大臣
なんですが、この現状認識には、
驚きとともに腹立たしささえ覚えます。
一方のこの御方、いわゆる「はんこ議連」の
会長も務めているそうで、ああ、そっち(利権)も
絡んでくるんですねぇ……と
ゲスの勘ぐりをしてしまうわけです。
クルマとハンコ
で、本題。
今回はクルマ分野で、
この大臣の認識が誤りであることを
説明します。
クルマの購入、売却時に
「はんこ」はかならずついて回ります。
印鑑証明
例えば普通自動車を現金で購入する場合、
そのクルマを登録するために「印鑑証明」が
必要となります。
このときに用いるはんこは印鑑登録された
実印である必要があります。
すなわち、クルマ契約時に実印を
持っていなければ、
まず印鑑を作ってそれを登録する
という手続きが必要です。
これが「国へ」提出する書類に
使用する「はんこ」を登録する
ためだけに行う手続きです。
そして「印鑑証明」を発行するためには
都度窓口(最近はコンビニでも可)に出向き、
手数料を支払って交付を受けます。
ここでクルマの契約手続きとは
別の 2 つの手順が必要となります。
この 2 つの手続きはあくまで「お国のため」です。
「民と民」の話ではありません。
※最近自動車ディーラーとの契約において
押印は必須でないらしいです。
売却時にも
また、クルマを廃車・譲渡するときにも
印鑑証明は必要となります。
これも「お国のため」です。
すなわち、普通自動車の
取引には「はんこ」がつきものだと
言うことです。
不要では?
ここでワタシが思うこと。
これだけ IT が発達し、
かの担当大臣さんも IT 化をススメている
昨今ですから、こういう手続について
まず「はんこ」の使用を見直す
時期にきているのではないでしょうか。
さらに、現在不要不急の外出自粛が
避けられる状況で、
まさにこの煩雑な手続はその流れに
逆行するものです。
一部の人に便宜を図り、
それ以外の多数の人達に不便を
敷いている今のやり方、もうやめにしませんか。
※ 軽自動車の取引では一般に
印鑑証明は不要です。
したっけ。